概要
朝日新聞編集委員を経て、週刊金曜日編集員を務めている本多勝一氏の著書。きちんとした誤解のない文章を書くための「技術」について解説している本であり、日本語の作文技術シリーズ累計では100万部を突破している名著だ。
私は小林が中村が鈴木が死んだ現場にいたと証言したのかと思った。
本文中・帯に記載されている文章だが、非常にわかりにくいという感想を持たれたのではないだろうか。こうしたわかりにくく誤解を生むような文章を書かないようにするための原則が本文では述べられている。
おすすめする読者
- 文章を書くことが多い人
- ビジネスマン
- 学生 など
修飾
原則「節を先にし、句をあとにする。」
1枚の紙の特徴を示す3つの修飾語、「白い」「横線のひかれた」「厚い」が与えられたとする。この3つの修飾語をまとめて1つにする際さまざまな選択肢が考えられる。
例えば、
①白い横線のひかれた紙
②厚い白い横線のひかれた紙
③横線のひかれた白い厚い紙 などである。
こうした修飾語の順番を考える際に原則「節を先にし、句を後にする」が参考になる。節である「横線のひかれた」が先の③は誤解なく伝わる。一方で句が先の①は横線が白いのか、紙が白いのか一分だけでは判断できない。本書に記載にの原則に従うと誤解を生む文章を避けることができる。
その他の原則
文章を書く際に悩みがちな、修飾・句読点・助詞・段落といったポイントについて、多くの原則が記載されている。これらの原則を守ることにより誤解なく伝わる文章を記載できる。
まとめ・感想
わかりやすい文章を書くのに必要なのは感性やセンスではなく「技術」である。
コンサルタントとして働いていると、スライドのリード文や本文、日々のメールやチャットなど文章を書く機会が非常に多い。また、自身が書いた文章に違和感を抱くことも少なくない。本書に記載のある原則に立ち返って文章を推敲することにより改善されることが多々あるため、メモとして残しておく。